本山彦一ってすごい





2011年11月27日(日) 13:00
本山彦一とその時代
関西大学第1学舎1号館千里ホール

新聞で見つけたおもしろそうなシンポジウムに行ってきた。
橋爪さんがパネリストに参加してることもあって…。




毎日新聞の中興の祖と言われている、本山彦一さんのコレクションが、
関大博物館で所蔵されていて、それが文化財に指定されて、
その記念のシンポジウム。

 関西大学・毎日新聞社 共同シンポジウム『~本山彦一とその時代~』を開催しました。

シンポジウムは、本山彦一と、彼に頼まれてコレクションの整理をした末永雅雄についてやけど、
この末永さんというのはあの高松塚古墳の調査もした、考古学の世界のスター。
橿原考古学研究所の初代所長で、関大で教えてたこともあって、
本山コレクションが関大に寄付されたそう。
 沿革|関西大学博物館


文化財に登録されたときに、関大でその記念展も春に行われてた。
 本山コレクション全体が登録有形文化財に登録決定
 企画展「本山コレクションの由来」

シンポジウムの1部は4人のパネリストの話。
本山彦一についての話は、毎日新聞社の編集委員、佐々木 泰造さん。
末永雅雄についての話は、元龍谷大学教授の勝部 明生さんと、
橿原考古学研究所所長 菅谷 文則さん。
勝部さんも菅谷さんも末永雅雄の関大時代の弟子。
勝部さんは、かつて龍谷大で文化財の先生をしてはって、
菅谷さんは現在、橿原考古学研究所の所長さん。
宮内庁書陵部首席研究官の徳田 誠志さんは、末永雅雄の孫弟子。
末永雅雄に直接教えてもらってはいないが、関大で考古学を学び、
現在は宮内庁の考古学専門家。

※2部構成のシンポジウムやけど、2部目は
 大阪府大の橋爪 紳也さんは、定番の大大阪ネタ。
 本山が活躍した時代は戦前のまさに大大阪時代
 だから橋爪さんの大大阪ネタは本山の時代背景の解説としては意味があった。
 けど、大阪がその頃すごかったのは、大阪やからということより、
 当時の商いの都ということと、東京が関東大震災でえらいことになってたから、
 というのがあらためて感じられた。
 本山も關 一小林一三も大阪人じゃない。
 みんな商都の大阪にでてきたよそもの。
 大大阪をもう一度といっても、東日本大震災で大阪が受け皿になられへんかったんやから、
 中之島中心の再開発はどやろ?
 関大の大谷渡さんが頓珍漢で、
 本山コレクションに関係ない話ばかりで時間の無駄。
 自分の話に笑って、無駄話ばかりで、司会の人にたしなめられるほど。

本山彦一について
●本山コレクションの文化財指定のポイント
 ・考古学資料では日本で3番目
 ・個人のコレクションは初めて

●本山コレクションの特長
 ・200年間にも渡る資料群
 ・いろんなものが混在していて、玉石混淆。
  農業関係で言えば、農具だけでなく稲の標本もあったりする。
  興味の幅や深さがすごい。
 ・本山Jr.の回顧録によると、コレクションには犬の糞もあり、
  そこに含まれる魚のかけらにも本山は興味を持っていた。
  古くから人間と暮らしていた犬の生活にまで考察できるコレクション。
 ・コレクションは買い集めたり、譲り受けたものが多いので、
  出土地がわからないものが多い。
  考古学では、出土地がわからない遺物は研究対象にしづらいが、
  記録を元にして、出土品との比較などから、
  いろいろなことがわかるかもしれない。
 ・本山は藤田組に入社し、藤田の姪と結婚したので、
  藤田コレクションとの比較ができればおもしろい。
 ※日本ではじめて「学術的な目的で本格的な古墳の発掘調査をした」のは、
   江戸時代の水戸黄門が指示した侍塚古墳(栃木県那須地方)。

●本山の調査、収集への情熱
 ・宮崎県・西都原古墳群の調査視察は数日間。
  ちょっと見に行くのではなく、調査に立ち会うほどののめりよう。
 ・本山発掘隊(大毎考古隊)をを繰り出し、毎日新聞で調査速報を掲載。
  このような同時進行ドキュメント手法は本山発で、
  新聞各紙に広がっていった。
  それまでの遺跡調査では発掘時の写真がないことが多かった。
  終わった後の記念撮影ばかり。
  (旧石器時代の捏造をスクープしたのは毎日新聞)
 ・生前中は、コレクションを浜寺に建てた鉄筋コンクリートの3階建ての
  富民協会農業博物館の「本山考古室」に展示。
 ・死ぬときはデスマスクも取らせている。
  これも究極のコレクション?
  四天王寺での葬儀には2万人が参列。

 ※なぜ、本山が考古学に傾倒していったのか?
  そのあたりの話はなかったけど、興味ある。
  大阪だと、小林一三の逸翁美術館や、藤田の藤田美術館の個人コレクションがあるけど、
  本山のコレクションはその趣味がまったくちがってる。
  考古学界の最大のパトロンと言われるまでになる原点はなんやったんか?


 ※写真は、河内国府遺跡発掘してるときの本山。
  帽子をかぶってないのが本山だが、夏の暑いときだったのでみんな浴衣。
  森繁の社長漫遊記みたい。小林桂樹や加東大介はとなりの人ら?

 ※今回のシンポジウムや展覧会では触れらてないけど、
  本山コレクションには、金石文もある。
  ぼくははじめて金石文っちゅうのを知ったけど、
  お墓や石碑などを魚拓のように写し取ったもんで、そのコレクションもおもしろい。
   本山コレクション金石文拓本
   本山金石文拓本選
   なにわ・大阪文化遺産学研究センター 2005
     調査報告2 関西大学博物館所蔵本山コレクション「日本の部」拓本目録 櫻木 潤

 ※発掘時の撮影については、ぼくも気になってたことがある。
  大学の関係の仕事で、学生が遺跡発掘しているフィールドワークの
  写真を探したけど、すごく少ない。
  みんな発掘に没頭してて、撮影班を入れてないみたい。
  部外者を入れるのが難しいことなのか、不思議だった。
  撮影後の記念写真なんてなんの意味もない。
  香川で撮影することに成功したけど、
  みんな発掘している表情はすばらしい。もっと撮影の和を広げてほしい。

●プロデューサーとしての本山の活動
 ・毎日新聞の経営は44年間。その間、4回辞意をもらしたが、
  毎日新聞の大躍進を演出した功労者。
 ・本山の先見性は、英字新聞や点字新聞
  そして慈善活事業(大毎慈善団、現在の毎日新聞社会事業団)に見られる。
  ブラジルへの移民渡航費を援助したり、彼らのその後を調査した。
 ・スポーツイベント
  長距離健脚競走浜寺水練学校
  日本フートボール優勝大会 (現在の全国高等学校ラグビーフットボール大会)
  選抜中等学校野球大会 (現在の選抜高等学校野球大会
    大正期における大阪毎日新聞の成長とスポーツ・イベント
 ・日本環海の海流調査
  ビール瓶13,357本に返信用のハガキを同封して海に流し、
  拾った人に返送してもらい、日本海の海の流れを調べたりした。
    遠き島より流れ来る椰子の実 眠い人の植民地日記/ウェブリブログ


 ※慈善活動をはじめた本山の偉業もすごいけど、
   ブラジル移民のサポートの話はもっとすごい。
   ペルーの土器の由来でそのすごさが明かされている。
   ブラジル移民の渡航費を負担しただけでなく、移民後の実態を調査し、
   墓参りまで社員に頼んでた。

末永雅雄について
橿原考古学研究所の初代所長。
武器や武具(甲冑など)の専門家。
高松塚古墳の調査は有名だが、大坂城総合学術調査では、
石垣の外側は徳川の作ったもので、
豊臣の時代の石垣は、その中に隠されていることも発見。
考古学や博物館の図録の横書きスタンダードも作成。

 高松塚古墳発掘30周年記念講演会

●関大での末永教室
 ・教室運営は独特。
  しつけが厳しく、机にひじをついたら怒られた。
  40数年前(1960年代後半?)、勝部さんは大阪市立博物館に勤務している時代に
  末永に依頼され、大阪・髙島屋での遺跡展のディレクションを担当。
  内容は、奈良の圓照寺(三島由紀夫『豊饒の海』の舞台)のもの。
  勝部さんがオープニングに遅刻して、末永に謝ったとき、
  たいへん怒られた。おじぎの仕方が悪かったから。
 ・チームプレイも特長の一つ。
  沖ノ島での調査では、相互調査を重要視。
 ・この教室からは公立市立大学の先生を14~15名輩出。

●考古学への姿勢
 ・座右の銘は「大観」、「常歩無限」 (不積蹞歩、無以至千里
  大観は、その文字通り「大きな視野で観る」ことやけど、
  末永は航空機による古墳観察を初めて実践し、『古墳の航空大観』にまとめた。
  常歩無限は、馬のなみあしのように、普通の歩き方で
  こつこつ進めばたどり着くという考え方。
 ・忠実な記録
  正倉院正倉の調査のときは、依頼もされていないのに、
  遺物の図面をすべて手書きで書き起こし、
  その後の研究に役立てた。データベース化の原始的なスタート。

宮内庁の鏡と関大の鏡
徳田誠志さんは末永の孫弟子で、末永の弟子の先生に関大で考古学を学び、
今は宮内庁でその筋の専門家。


関大の本山コレクションの中の鏡と、
宮内庁にある鏡が一致したと発見した人。
 考古学:宮内庁所蔵の鏡と一致…「本山コレクション」破片
 津堂城山古墳の斜縁二神四獣鏡 本山コレクションの破片3個が宮内庁所蔵の2枚と一致


この人の話でおもしろかったのは、歴史的な資料が
単にデータとして存在するんじゃなくて、
人間関係で受け継がれるものということ。
本山のコレクションが関大で所蔵されて、
そのリスト作成をした末永の弟子に教えられてた徳田さんやから、
鏡の一致を発見できた。
世の中にはありとあらゆるもんがあるけど、
その中に似ているものと同じものを見つけられるのは、
人間関係のあやがあるからこそということ。
おいしい料理の店を人に紹介するのも、人間関係からやしね。

※この記事中、毎日新聞の記事画像を掲出してるけど、
  ネット上の記事がすぐ消去されてるから。
  毎日新聞さん、そんなせこいことせんといてぇ。

シンポジウムの帰りに、本山コレクションの展覧会を観たけど、
シンポジウムでの話のがおもしろかった。
やっぱり、こういった展覧会は、そのいわれとかを説明してくれる人がいいひんと、
そのおもしろさがわからへんなぁ。
関大博物館の建物も登録文化財で、村野藤吾が設計。

 朱雀の洛中日記: 関大博物館
 邪馬台国大研究・ホームページ /博物館巡り/ 関西大学博物館
 関西大学博物館 - Wikipedia
 沿革|関西大学博物館

関大は、高校生の頃、模試とかで行ったこともあるけど、
大人になってからは久しぶり。
うちから自転車で30分くらい。
行く前に関大前のなか卯で親子丼。
牛丼が200円台のこのご時世に490円はきびしい値段。
関大は、昔のグラウンドが目立ってた頃と違って、めちゃきれいになってた。
特に博物館のあるエリアは整ってる。

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本山彦一と末永雅雄 関西大でシンポジウム--来月27日|毎日.jp

毎日新聞社第5代社長の本山彦一が収集し、関西大学博物館が収蔵する考古資料
「本山コレクション」が国の登録有形文化財となったのを記念し、
関西大学と毎日新聞社は共同シンポジウム
「本山彦一とその時代 末永雅雄との出会い、そして関西新世紀へ」を11月27日(日)、
大阪府吹田市の関西大学千里山キャンパス千里ホールで開催します。
12時半開場、13~16時。入場無料(事前応募制)。

考古学に造詣の深かった本山の膨大な考古資料の目録を作成し、
本山コレクションの関西大学への移管に尽くしたのが名誉教授の末永雅雄でした。
シンポジウムでは本山と末永を結びつけた歴史を再確認し、
その歴史からこれからの関西のあるべき姿を探ります。

第1部=「本山コレクションと関西大学 末永雅雄」
 (パネリストは菅谷文則・橿原考古学研究所長、勝部明生・元龍谷大学教授、
  徳田誠志・宮内庁書陵部首席研究官、佐々木泰造・毎日新聞編集委員。
  コーディネーターは高橋隆博・関西大学博物館長)▽
第2部=「『大大阪』時代に学ぶ」
 (パネリストは大谷渡・関西大学教授、橋爪紳也・大阪府立大学教授。
  コーディネーターは松井宏員・毎日新聞編集委員)

応募は代表者名、年齢、性別、参加人数、住所、電話番号のほか、
「『本山彦一とその時代』係」と明記し、
はがき〒530-8030 郵便事業(株)大阪支店私書箱321号か、
ファクス(06・6346・8665)で。11月17日(木)必着。
問い合わせは毎日企画推進センター(06・6346・8661=土日祝を除く10~17時)。

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関西大学・毎日新聞社 共同シンポジウム 開催します - 関西大学

本館所蔵の本山コレクション資料が平成23年6月に登録有形文化財登録を受けたことを記念して、
毎日新聞社と共同でシンポジウムを開催します。
本山コレクションは、元大阪毎日新聞社社長の本山彦一氏が
大正から昭和初期にかけて蒐集したもので、
本学名誉教授の末永雅雄がその整理を任されていたことから、
昭和28年以降順次本学に移管された経緯があります。
考古学史的にも非常に評価の高いコレクションを保有する本学と、
2012年2月21日に創刊140年を迎える毎日新聞社双方にとって、
このシンポジウムを共同で開催することは非常に意義のあることと考えます。

関西大学・毎日新聞社共同シンポジウム
「本山コレクション」登録有形文化財登録記念
-本山彦一とその時代- 末永雅雄との出会い、そして関西新世紀へ

開催日時  11月27日(日) 13時~16時
開催場所  関西大学第1学舎1号館千里ホール

・第1部「本山コレクションと関西大学 末永雅雄」
 パネリスト/橿原考古学研究所所長 菅谷 文則氏
         宮内庁 徳田 誠志氏
         元龍谷大学教授 勝部 明生氏
         毎日新聞社 佐々木泰造氏
 コーディネーター/関西大学博物館館長 髙橋 隆博氏
     
・第2部「『大大阪』時代に学ぶ」
 パネリスト/関西大学文学部教授 大谷  渡氏
         大阪府立大学教授 橋爪 紳也氏
 コーディネーター/毎日新聞社編集委員 松井 宏員氏

※本シンポジウムの開催に伴い、本館第2展示室では、
 春季に実施した企画展「関西大学博物館蔵 本山コレクションの由来」を
 改めて展示公開します。
 毎日新聞社が所蔵する本山彦一が活躍した当時の資料やパネル等も
 併せて展示しますので、ぜひご覧ください。
 登録有形文化財登録記念展示会「関西大学博物館蔵 本山コレクションの由来」
 ・開催場所 関西大学博物館第2展示室
 ・開催期間 2011年11月27日(日)~12月22日(木) 10時から16時
         休館日: 日曜・祝日(ただし11月27日は10時から17時まで特別開館)

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by mamorus7 | 2011-11-29 13:00 | 芸能


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